GLP-1注射薬のダイエットへの効果と作用

GLP-1注射薬のダイエットへの効果は単純明快です。

なぜGLP-1注射薬で痩せるかというと食欲を抑えるという作用がはたらくからということになります。

米国糖尿病協会の研究でGLP-1が食べている間の食欲を減らして満足感を増やすという結果が発表されました。

This study, presented today at the American Diabetes Association’s 75th Scientific Sessions, sheds light on how GLP-1 receptor agonists alter the brain’s response to food, possibly reducing cravings and increasing satisfaction while eating.
引用:GLP-1 Alters How the Brain Responds to Food

翻訳:GLP-1レセプター作用薬がどのように食物への脳の反応を変えるかについて、この研究(米国糖尿病協会の75人目のScientificセッションズで今日示される)は光を投げ掛けます。そして、おそらく、食べている間、熱望を減らして、満足感を増やします。

 

本来GLP-1というのは食事をした際に体内で分泌されるホルモンです。

満腹になったことを体に教える為に分泌されるホルモンなんですね。

この満腹を教えるGLP-1の分泌に異常が起こると、どれだけ食べてもまだ満腹になってないとと体が誤認してしまいます。

そのため、必要以上に食べ過ぎてしまうという状況になってしまうことも。

実際、肥満の人はGLP-1が減っていることにより、他の人よりも空腹感を感じやすいということが判明しています。

日本でも研究用のネズミを使った実験で脳内GLP-1の摂食抑制神経経路が確認されています。

この実験では、このネズミのGLP-1を抑制すると、食べる量が増えるという結果がでています。

今までダイエットといえば、工夫や我慢で、空腹を感じながら食事の量を減らすというのが一般的でした。

でもGLP-1なら、満腹になったと自然に感じることで食事の量が減らせます。

そのため痩せやすいですし、空腹を無理に我慢した後に起きるリバウンドの反動も少ないのです。

ダイエット以外のGLP-1注射薬の作用

GLP-1注射薬は最初からダイエットの薬として作られた訳ではありません。

もともとは糖尿病の治療に使われる薬で、インスリンの分泌を促す作用が有効とされていました。

GLP-1は、そもそもは食事によって小腸から分泌される「インクレチン」と呼ばれる、体内で作られる消化管のホルモンです。

そんな体内で作られたGLP-1には、血液の中にあるDPP-4という酵素によって分解されやすいという弱点があります。

糖尿病はインスリンの分泌される量が少なかったり、うまく働かなくなったときに高血糖の状態が続いてしまう病気なので、インスリンをきちんと分泌させてあげる必要があります。

そこで、体中で作られるGLP-1よりも分解されにくい「GLP-1受容体作動薬」と、DPP-4酵素を阻害する「DPP-4阻害薬」という2つの薬を用いて、インスリンの分泌を促し血糖値を安定させるGLP-1注射薬が開発されました。

今では有効な糖尿病の薬となっています。